Interviewインタビュー

プロシーズを支える
技術部社員たちの
やりがいと本音とは

技術部
  • D.S. 2018年入社
  • 所属:大阪技術開発部
  • T.N. 2009年入社
  • 所属:東京技術開発部

対談をする人

D.S.

学生時代はジャンル問わず、読書に熱中。空き時間にバンド活動もするなど多忙な生活を送る。
IT業界で、プログラミングを通して世の中の問題を解決するサービスを生み出したいと考え現職に。

T.N.

大学院では政策・メディア系の研究を行い、SCORM教材をローカルで受講できるアプリの開発に従事。
社歴に関わらずシステムの設計や開発方針などに自分の意見を反映できそうな自由度があったプロシーズに入社。普段から趣味で開発をする。

毎日が未知の領域への挑戦…

普段の業務について教えてください。

D.S.:新しい技術の検証や調査などをしたり、サーバの構築、保守を行っています。

新技術についてはマイクロサービスなどの設計思想、コンテナ技術、GCPなどのクラウドのインフラ基盤はもちろん、最近はWebRTCというリアルタイム通信技術やCloud Native Computing Foundation関連のプロジェクトにも興味があります。
あとは大きな機能開発のプロジェクトリーダーとして弊社プランナーや開発パートナー様とプロジェクトを進めたり。部下が2人いるので、その相談にもよく乗っていますね。

他にも技術開発部にいながら他事業部の業務を兼任させて頂いたこともあります。 入社してからは技術開発部で仕事をしていますが、今後は技術的な仕事に加えてサービス企画にも挑戦してみたいと考えています。

T.N.:弊社の主力サービスであるLearningWareの開発ディレクション・設計・開発パートナー様への発注・受け入れチェック等を行っています。

弊社では開発は主に開発パートナー様に依頼していますが、日々様々な問題が上がってきます。そういった問題をどのように解決し、どのように生産性向上に繋げるのかを考え実行していくことが技術開発部には求めれられます。 LearningWareの仕様や設計について詳しい立場として、問題解決の提案・実行をしています。

また、弊社には「プロシーズラボ」という研究開発機関があり、そこでは通常の機能開発とは別に「ICTを活用した新しい学び」に繋がる技術の開拓を行っています。私もプロシーズラボに所属しており、最近では受講者の視線情報から教材の改善へとつなげるアイトラッキング技術の研究や、VRとMatterport(自由な角度から俯瞰できる3D空間データを作成するサービス)との連携の技術検証などを進めています。

他にも海外出身の部下の育成も行っています。

新技術開発者の宿命~未知の領域に潜む問題をどう解決するか~

「ICTを活用した新しい学びを生み出し続ける」に関連した新価値エピソードについて教えてください

D.S.:では私からは2つ紹介します。

1つ目はブラウザ上でコードを書いてプログラミングの学習ができるサービスを作りました。
他事業部の業務を兼任している時に「Progateのようなサービスを作れないか」という話があって、「確かにどういう仕組みで実装されているんだろう」と疑問を持ち、純粋な興味から実装し始めたらブラウザで動くプログラミングエディタがある程度完成していました。 ただそのプロジェクト自体が計画半ばで無くなってしまいまして(笑) 結局そのエディタを活用する場面が無くなってしまいお蔵入りになりかけていました。

その後たまたま別事業部で「ブラウザで動かせるAIプログラミング教材を作りたい」という話題が出てきて「これだ!」と思い、そのプロジェクトに参加して開発パートナー様と協力しながら無事リリースまで漕ぎ着けました。

2つ目は現在進行中なのですが、WebRTCを利用したライブ配信機能です。
元々オープンソースのライブラリで一方向のライブ配信機能はリリースしていたのですが、当時は私がそのライブラリや裏にあるWebRTC技術についてそこまで詳しくなく開発パートナー様任せになっている部分がありまして。
その後もZoomなどのWeb会議システムとは異なる「学びに特化したライブ配信機能」の実現を目指して様々な要求が出てくるのですが、それらを実現するには既存のライブラリでは困難であることがわかり、さてどうしたものかとなりました。

T.N.:2つともなかなか大変な経験してるね。

D.S.:はい、正直どちらも凹みまくってましたね(笑)
特にライブ配信機能については他業務との兼ね合いもあり時間がなかなか取れずで、会社が期待しているスピード感で開発が進められていない状況だったのが辛かったです。

その辛い状況はどのように乗り越えられましたか?

D.S.:これまで何でも興味を持って手を出しながら幅を広げてきていましたが「今、世の中のために自分が果たすべきことは何か」を改めて考え、自身の手から離せる業務は部下や他のメンバーにお願いしてとにかく自分の時間を確保するようにしました。

そしてWebRTC技術の学習や別のライブラリの調査に時間を割き、「これだ」と思える方針が見えて、今は開発パートナー様と「学びに特化したライブ配信機能」の実現に向けてプロジェクトを再開しています。

T.N.:日常の溢れかえる業務の中で「本当に求められていることは何か」という視点と「それを何が何でも実現する」という気概は、新しい価値を生んでいく上では絶対に必要だよね。

D.S.:はい。これらのプロジェクトを通して技術力だけでなく、プロジェクトを成功させるための考え方・立ち振る舞い方を学べたと思います。

続いて新価値エピソードをお願いします。

T.N.:はい、私からも2つご紹介します。

1つ目は集中度機能(ConcentrateLMS)です。
これは学習中に受講者の顔をWebカメラで撮影して、集中している度合いを計測する機能です。受講者視点では自身の学習の質を振り返ったり、同じ講座を受講している他者の集中度データと比較して学習意欲を高めることに繋げられ、管理者視点では受講者の集中度データを人材育成や人材配置のために活用したり、不正防止に繋げるといったことができます。

元々プロシーズラボで進行していたプロジェクトなのですが、当初は私は関わっていませんでした。途中で集中度計測のライブラリをどう組み込みLearningWareと連携させるかを設計・実装できるメンバーがおらずプロジェクトが停滞していたため「やりましょうか?」と後から参加しました。

2つ目は顔認証機能です。
こちらは予め登録しておいた顔写真とログイン時やテスト受験時に撮影した顔写真を照合して顔認証を行い、なりすましや不正を防止する機能です。
元々はAI系のライブラリを無料枠で遊んでみる、というのをチームメンバーにやってもらっていたのが発端で、その中で顔認証のAPIをLearningWareと連携して何かできないかと考えていました。

最初はユーザーのプロフィール写真を顔認識して、顔が映っている写真をアップしてもらう機能を企画していましたが、ちょうど別事業部でLearningWareのテスト受験の機能に顔認証を実装できないかという話があって、そちらで進めていくことになりました。

D.S.:出た、別事業部からの話。

T.N.:そうそう。こういう新価値話って思わぬところで繋がって実現するケースが多いよね。
そういう意味で普段から新しい技術について情報収集しておくのはもちろん、社内でも情報発信したり、他の事業部の話に常に耳を傾けておくことって大事だと思っています。

どちらも淡々とリリースされているような印象ですが、苦労されたことはありますか?

T.N.:顔認証機能については実装はメンバーに行ってもらい、私は問題が起きたときに相談に乗る・一緒に調査するという立場でした。
苦労したのはカメラデバイスによる違い(アスペクト比・解像度)や、ブラウザによるカメラ情報を取得するメソッドの挙動の違いでしたね。
様々な端末で検証を行ったり、時には実際に問題が発生するお客様と通話しながら要因を探ったりしていました。

D.S.:あー、その大変さはめっちゃわかります。
私もライブ配信機能プロジェクトでは端末依存の問題がたくさん出てきて苦労しました。

T.N.:だよね。
リリース前には気付けなかった問題も色々出てくるわけで。実際に顔認証機能を利用されているお客様から上がってくる様々なお問い合わせについて、お客様の窓口になっているプランナーとチームを組んで情報集約にあたり、改修できるものは改修し、改修はできないが対応策があるものは対応策をお伝えするといった1つ1つの積み重ねで今の顔認証機能が成り立っています。

D.S.:なるほどー。 特にこういう新技術を用いた機能開発についてはどんな問題が起こるかを予め想定し尽すのって難しいですよね。

仮に開発段階で全ての問題を想定して1つずつ潰していけたとしても時間がかかりすぎてしまい、リリース時にはすでに他社から遅れを取っているということもあるわけで。
まずはとにかくユーザーに早く届けることを優先し、リリース後に得られるユーザーからのFBを元に改善のサイクルを迅速に回していくことが成功への近道だと感じています。

T.N.:はい。 「やってみる」「リリースしてみる」といったアクションをいかに早く回すか、そして得られたFBから次へのアクションをいかに早く回すか、その手法が大事になってきますね。
世の中ではDevOpsという言葉が浸透していますが、私としては今のプロシーズはまだまだ技術的な仕組みについて改善できると思っているため、今後もどんどんてこ入れしていきたいと考えています。

チャレンジングな社風が生み出すチームワークとソリューション

プロシーズならではの仕事のやりがいについて教えてください。

D.S.:何度か話題に出しましたが、事業部の垣根を越えて仕事ができることですね。
一例として朝礼の際に社員同士で持ち寄ったICTを活用した新しい学びをプレゼンするといった取り組みを行っていて、そこから複数の事業部が関わるプロジェクトが生まれたりするなど、事業部の枠に捉われない柔軟な組織体制に魅力を感じています。 そして「まずやってみては?」という文化があること、ダメな理由をあまり追及されない点です。

T.N.:自分が提案したものが使われていく・役立っていくというのは嬉しいです。先ほどの顔認証機能の事例ですが、開発当初はeラーニングに顔認証を組み込むというのはそこまでニーズは多くなく、リリース後も反応はあまりありませんでした。

その後じわじわと【eラーニング×顔認証】のニーズが世の中的に増えていき、「顔認証機能があるからLearningWareを選びました」という声をお客様からいただくなど、どんどん利用者数が増えていきました。今では自動車免許のオンライン学習でも使われており、自身の提案した機能が世の中の役に立っていることを日々実感しています。

プロシーズ、技術開発のこれから…

今後の目標、希望のキャリアについて教えてください。

D.S.:お客様が喜んでくれる仕組み(アプリ)を作ってそれを育ててみたいなと。
またそういう楽しさを部下や周りのメンバーにも伝えていけたらいいなと思っています。

T.N.:今プロシーズラボでMatterportというVRサービスを使ったプロジェクトが進んでいます。
それはまだ単体のプロジェクトでLearningWareとの連携もありませんが、いずれはLearningWareの一機能としてMatterportとの連携したVR教材の作成機能を作っていきたいと考えています。